2020-03-04 骨 詩以下 アルバムをめくり 色あせていく写真を 眺めている 眺めている まさにこの瞬間も 色あせていく 抱き合ったまま発掘された 恋人のような関係の 大昔の二人の骨 の話を思い出す つまりは このアルバムを眺めている 自分も 骨 このおれを 今すぐに発掘してほしいなんて 思うのは 欲望の暴走か よく考えたら ギターを持って歌う行為は 骨の振動 思い立ち 部屋に転がるギターを手にとり Eコードをじゃらんと 鳴らしてみたら 隣に住む人が ありったけの骨を使って 苦情を呈してきた